今日はある人のお話から始めたい。
私の中学の同級生に戦闘機のパイロットを
目指し、防衛大に行った男がいる。
だが実は、彼の夢は結局叶わなかった。
理由は、視力が若干、弱くなったからだそうだ。
私たちのような一般人は眼鏡をかければ済むが、
戦闘機となるとそうはいかないらしい。
もともと学業も運動も優秀で、
学級委員長を重ねるような信頼感のある彼だ。
パイロットになることが
子供の頃からの夢だった。
だからそのために、勉強も
体力づくりも、頑張っていたそうだ。
確かに、中学でもいつも一番だった。
そして念願の防衛大に入ったまでは良かったが、
途中で夢が破れてしまったのだ。
戦闘機に乗れないとわかると、
大学をやめ、アメリカに渡った。
視力という身体上の壁を前にして
しばらく放浪したくなったらしい。
だがそこで出会ったスカイダイビングが
また彼の人生を変えた。
空を飛ぶこと、空中にいることがこのうえもなく
楽しく、夢中になって楽しんでいたら、
素質を買われインストラクターになったそうだ。
気が付いたらいつの間にかそうなっていたと。
その後、アメリカの不況もあり
彼の転身はその後も様々に続いたらしい。
で、私が出会ったのは7〜8年前、日本でだ。
アメリカでの様々な経験が生きたようで、
某IT企業で部長になっていた。
それもすぐ近くの愛知県の支社にいた。
そうしてこう言っていた。
「もうすぐ定年だから、そうしたら
また大好きな写真を撮りに、
日本中を放浪するんだ。
まだやりたいことが色々ある。」と。
彼はまだまだ人生を彩りたいらしい。
挫折はけっして障壁ではない。
試験でどんな結果が出ようと、
それは一通過点でしかない。
未来はまだまだ長い。
壁でもなんでもない。
どう生きるかは、どこまでいっても
自分次第なのだ。
私も、もちろんあなたも。
さて、これから私たちは、