事例問題でよく問われるのが強みや弱みだ。

戦略立案に必須の項目だから
問われて当たり前なのだが、
これらを正しく理解し、正しく書ける人は
案外、少ないのではないか?と私は思っている。

というのも、解答を見た時「あれれ?」を
違和感のある表現を使う人が多いからだ。

そこで、今日は強みについて考えたい。

まずは強みについて、以下の2つを比べてみよう。
・認知度が高い商品を持つ
・商品の認知度が高い

似たようなことを書いていそうだが、
前者は将来への展開への可能性を感じる。

なぜならこの認知度が高い商品を使った
新商品開発や、この認知度を売りにして
新市場開拓ができそうだからだ。

将来への可能性が見える。

だが、後者は、ひとつの商品に
限定した話のようにも見える。
「で?その商品があるから何?」と
聞き直したくならないか?

微妙な話だが、前者のほうが戦略的思考で
考えているように見えるのだ。

次にこんな例はどうだろう。
・周辺地域にはファミリー層が多い
・ファミリー層が多い地域に立地する

これはいずれも立地戦略の話に見えるから
これ(立地を)を強みに挙げても問題ないだろう。

だがもし、この事例問題が
BtoBモデルの製造業の話ならどうだろう?

いきなり場違いな解答に見えないか?
製造業がファミリー層をどうするの?
不思議に思うだろう。

つまり、強みを書くには、
・継続的に使えそうな資源を書く
・応用できそうな資源を書く
・自社のビジネスモデルに合うものを書く
・それを使って主力商品や製品の売上に直結するものを書く
・それがあるから顧客が金を出すと思えるものを書く
そして、
・過去から培って創り上げてきた資源(無形の力)を書く

これらを意識して「強み」を挙げたい。

では明日は「弱み」についてお話しする。

黄色花