小さい頃に、親からこう小言を言われたことはないだろうか?
「口ごたえするな!」

そんなお叱りを受けるのは大抵、
「でも」という言葉を使った時だ。

「でも」は文法的に言うと逆接の接続詞だ。
前の文章と反対のことを言おうとしたり、
順当な結びつきではないことを言おうとする時に使う。

私は小さい頃から口の減らない子供だったせいか
親の小言にこの「でも」をよく使っていた。

「口ごたえするな!」→『でも』
→「でもじゃない!」→『でも』 
まるで無限ループのように
親に口ごたえしたもんだった。

ところでこの反抗的な口癖だが、
最近では私自身に言うようにしている。

例えばこんな風に。

「疲れたなあ、でも、まだ大丈夫。私はやれる!」
「もう無理かなあ、でも、まだ手はある!」
「あいつ気にいらん!、でも、けっこう良いところあるじゃん。」

人生、どれだけ長く生きても、
目の前には常に問題点や課題が立ちふさがる。

理由は、常に何かにチャレンジしようとしているからだ。
当然、平坦で安易に、とはいかない。
上手くいかない自分に不愉快なことも多い。

壁が高いと思えば思うほど、上手くいかないことも増えるし
愚痴も言いたくなるのだ。

だがそんな時、この「でも」がマジで役立つ。

「でも」とまず口にだし、その後にポジティブな
文章を付けたすのだ。

ネガティブなことを言った後に、
逆接の接続詞「でも」を使って
ポジティブに思考を変える。

そうすると自分で自分を励ますことができる。
セルフ回復法だ。

この年になって、
子供の頃からの口ごたえ癖である「でも」が
こんなに役立つとは!

どんな悪癖も、使いようによっちゃ武器なのだ。
皆さんも愚痴りたくなったら、言ってみてね。
「でも」。けっこう上げられる。

niji