「これじゃあ、入学式まで持たないねぇ。」
正門前の桜について、用務員さんと話したばかりだった。

ぐんぐん日差しが強くなって、植物たちも勢いを増し、
いよいよ「キター!」と盛り上がっていたのにこの寒さだ。

私の地元では小雨まで降って、まさに「寒の戻り」。
先週、衣替えも済ませたばかり。
次へのステップの準備も整ったのに。

生きているとこんな経験もしばしばだ。

順風を期待して船出の準備を整えたら、
逆風に押し戻され、元の位置に逆戻り。
こんながっかりの経験も多い。

受験勉強も同じだろう。

1年目、
「まずまずの成績だったなあ、惜しかった。
あと少しで合格に届きそうだ。」

そう思って2年目を受けてみたら、惨憺たる結果だった、
という方もあるだろう。

また受ける度に成績が下がっていく、なんて方も
あるかもしれない。

「努力が実にならない」経験は、本当にやる気を削ぐ。

だが、合格する人は、むしろここで余計にやる気を出す。

自分には伸びしろがたくさんある!そう思って、
益々勉強に意欲的になる。

合格には、こんな風に「押し戻された」時の
自分の心の持ちようが大きく影響するのだ。

一時的に寒が戻っても、それは過程の話だ。
先には必ず「春」が待っている。

そう信じられる人、信じて歩み続けられる人が
診断士には向いている、そう思わないか?

なぜなら中小企業さんが立ち止まる時、
同じように悩むのではなく、
励まし、前へ向かって背中を押せるのが診断士だからだ。

押し戻された気持ちのままでいるみなさん。

自分の気持ちが戻ってくるのを、
いつまでも待っていてはいけない。

誰も戻してはくれない。
あなたのやる気はあなたしか出せない。

だからそろそろ、立ち上がり、前へ進もう。
もう春だ!
菜の花