車でも歩きでも、
知らない場所へ行く際、ナビを活用される方は多い。

だが私は、ナビを使っていて、
たまに不安にあることがある。
それは、
「ナビの能力が高度化すればするほど、
 私の生存能力は衰える。」ということだ。

ナビもあまり普及していない時代はどうだったか。
それよりももっと昔、子供の頃はどうだったか?

地図も持たず、道を尋ねる人もなく
迷ったりした時、どうしていたか?
当時を思い出して、今と比較すると気づく。

子どもの頃は、ランドマークや太陽の傾きや風の流れで
自分の位置や向かうべき場所を見つけようとした。

それも叶わなければ、
できるだけ小高い場所へ登り、
全体を見渡せる場所を探した。

こんな風に何かしら「自力」での
工夫をしたものだ。

その工夫とは、人に教わったわけではない。

今思うと、理科で太陽の動きを教わったり、
社会科で地図の見方を教わったりしたことを
応用して、道を探そうとしていただけだ。

そんな頃を思い出せば思い出すほど、
今のナビに頼る生活に不安を覚えるのだ。

大人になってから住み始めた街だ。
地理を知り尽くしているわけでもない。

もし災害でも起きて、
こんな状態で一人放り出されたらと
想像すると恐ろしくなる。
「生き残る力」が私にあるのか?と。

ところで先の本試験問題で、
同じような気持ちになった方はないだろうか?
「合格者として生き残る力が
 自分にはあるのか?」と。

不安になった方はないか?
そんな方はきっと、これまでの受験勉強が
ナビに頼るようなやり方だったのかもしれない。

「これさえできれば合格!」
「この方法なら短期で楽に!」
などなど。

魅力的な言葉で言われるほど、
人は飛びつきたくなる。

だが、それは楽なナビと同じではないか?
あなたの合格者としての
生存力やそれを支える本能は、むしろ落ち、
退化していないか?

本当に合格者として生き残るための方法とは?
そして力とは何か?

この点について、もう少し具体的に考えたい。
長くなったので、続きはまた明日。

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