事例問題を添削していると、
こんな言葉を言いたくなる。

「どこに書いてありましたか?」

つまり、与件にないことや
ストーリーやテーマと合わないことを
書いていたりする時、
こう言いたくなる。

『あなたの解答は何を根拠に
 した解答ですか?』と。

解答を書いた本人は、答えが浮かばず
苦し紛れだったかもしれない。

浮かばないから、過去に、他の問題の
解答で見た論点を、
とりあえず書こうとしたのかもしれない。

また思い切り初心者で、解き方を
わかっていない方もそうかもしれない。

だがこんなケースはまだ良い。
謙虚さがある。

解答に何を答えるか
初めから決めている方の場合は別だ。

「このレイヤーのこんな話は、
こんな知識の論点で書こう。」とか、
「こういうテーマはこう考えよう。」と
問題に当たる前から決めていたりすると大変だ。

そんな当てずっぽうは、ほぼ外れる。
なぜなら2次試験は、実務の紙版だ。

実務での問題点や課題は、企業の事情によって様々だ。

そのさまざまな事情を、
1次知識の基本的な考え方で
整理し、応用して思考し、
解決策を導く力を問うのが2次試験だ。

こんな問題が起こったら、
こう解決しよう、なんて通り一遍の
問題解決法はない。

だから対処法を決めておくと、
そこに残るのは混乱しかない。
簡単に当てはまるものなんか無いからだ。

混乱した答案は、言うまでもない、
C、D評価になってしまう。
そんなことは冷静に考えれば
誰だってわかるはずなのに。

なぜそんな勉強の仕方をするのか?
それは楽だからではないか?

・対応法を先に決めておけば、不安が減って心が楽
・決めておく知識を暗記すればよいから勉強も楽
・学習時にいちいち考える必要が無く脳みそが楽

どう考えてもおかしいと思わないか?

暗記した知識を、中小企業さんに
押し付けて助言する仕事だったっけ?
診断士の仕事って。

今の勉強法は正しいか?
診断士に成る人らしい方法で行っているか?

自分に厳しく、自己評価してほしい。
通る勉強法かどうかを。
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