合否を分けるものは何か?
この点について、もう何年もの間、考えてきた。

合格発表の後、悔しい結果になったみなさんの
言葉に多いのは、次のようなものだ。

「早く、良い解答を作ろうと焦りました。」
「何を書いて良いのかわからないので、
 とにかく覚えている切り口を使って
 解答を書きました。」

これらの言葉のどこにも、
ハートを感じない。

実際の本試験での答案もそうだ。

残念な結果になる答案には心がない。
そう感じる。

わかり易く言うと、書き手の想いを感じられないのだ。

事例問題を読む時に社長の想いに沿うよう
解答を書くこと、これには注意を払うだろう。

だが、そこにもう一歩、踏み込みが必要だ。

社長に役立とう!
そう思っている「熱」が伝わるかどうかだ。

合格答案で、それも高得点の答案には
この「熱」が入っている。

「熱」が入りだすと、その書いている受験生の
書き方や文字の筆圧も変わりだす。

おかしな話だと思われるかもしれないが
もう20数年、受験生の歩みを見ていると、
毎年同じ傾向がある。

合格する人は、ある時「あ、変わった」と
思える瞬間がくる。

答案だけでない、文字の書き方、筆圧、
色、与件や設問でのメモの書き方、
そして人となり。

おそらく本気で事例問題の社長に向き合おうと
する時、答案を作る作業の中に
本人の「心」も入りだすのだと思う。

合格者の、特に高得点の答案には
書き手の「魂」が入っているように感じる。

仏作って魂入れずの答案になっていないか?

あなたの文章を読む採点者に、
あなたの心を伝えようと努力した解答か?
「熱」が伝わるか?

自分を振り返ってほしい。

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