今回の東京オリンピックで一番ショックだったのは
陸上競技の100mを見ていた時だった。

スタートの合図からたったの0.1秒のうちに
身体が動いたら、それがたったの1回でも
すぐに失格になると知った時だった。

0.1秒なんて、人の目には見えない。
誰が動いたのかなんて全然わからない。

なのに、たったそれだけで、
人生を賭けてきたレース人生が
終わる人もいる。

なんて過酷なの?
フライングした選手の天を仰ぐ姿に胸を痛めた。

こういう負の現象を間近で見ると伝染する。

フライングしたまた次のグループにも
フライングしてしまう選手が出る。

なんだか悲しい。

ちなみに、診断士試験は、
たとえ受験番号を書き忘れても、
すぐに気付いて申し出て、
試験監督に伝えることができればOKだ。

陸上選手に比べれば、失格要件は実に緩い。

そのうえ、診断士試験の場合は、
むしろフライングするくらいの瞬発力を
思考力に求められる。

読んだ瞬間に手が動いてメモを書き出せるくらい、
考え方も手順も暗黙知になっていたほうが良い。

もちろん、何でもよいから書けばよい、
というものではない。
戦略体系図に沿って、
正しい場所に正しい知識で、
正しく判断したメモを書く。

それにしても、オリンピック選手に比べれば
緩い戦いの場で良かったなあ。
つくづく思う。

そもそも一番でなくていい。
6割でいいんだから。
まあ、予選通過くらいの出来で十分なんだから。
落ち着いていこうや。

クリの木1