昔、「成功曲線」の話をしたことがあるが、
合格までの道は右肩上がりではない。

1次試験は、積み上げ式で学べることも多いが、
2次はそうはいかない。

最初は知らないことを知るようになり、
徐々にアウトプットの質も上がってくる。

だがそのうちに、停滞または下降の
時期が必ず来る。

新しいことを学んで、それを確実に自分のものに
していなければ、問題に出会う度に対応法が変わる。
つまり安定せず成績が変動する。

長く受験生を見て思うのは、
この停滞か下降の時期を、どんな心で過ごすのか、
これが重要だということだ。

実は私にもある。
特にプライベートで、ダイエットなどという
自分の欲と戦わねばならないような、
修行のような問題解決ではそうだ。

停滞期が来ると嫌になってくるのだ。
我慢をすることが。

そうして、自分の気持ちに負ける。
そしてまた体重と体脂肪を増やし、
振り出しに戻る。

今年2次試験に専念する皆さんは、
きっと今頃が停滞期、下降期だろう。

やってもやっても腹落ちした気がせず、
力が付いていく気がしない。

果ては「自分には向いていないのでは?」とか、
「他に方法はないのか?」なんて
気分にむらが出るようになる。

この時点がまた要注意で、
今やっている勉強を捨て、新たな方法を取り入れると
また一からのスタートになることを
忘れないでほしい。

振り出しに戻ると、その先にはまた
そのあたらしい方法の停滞期が待っている。

結局またゴールが遠くなる。

何かを成す時に「忍耐」は付き物だ。
オリンピックを見ていてもそう思う。

メダルのあと、涙するのはなぜか?

上手くいかない時を耐えて耐えて、
鍛え続けた心が、ようやく開放されたからだ。

だからほとばしる、溢れる。

そんな涙を、来年の1月14日に流したい。

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